屋代線紀行(21)東屋代駅

朝の5時30分、屋代線の旅の2日目の朝である。早速、身支度をして、ホテルの無料朝食サービスに向かおう。昨夜、初電から乗る事情を話した所、融通を利かして頂き、本来は6時30分からスタートだが、6時からで良いとの事。昼食の時間までが長いので、しっかりと和食を摂っておく。

食事後、部屋に戻る。忘れ物のチェック、デジタルカメラ用電池の充電確認、長電フリー乗車券の用意をして、直ぐに出発しよう。6時40分を過ぎた所である。ホテルから屋代駅には、徒歩3分で着く。フリー乗車券を改札係に見せ、跨線橋を渡って、5番線ホームに急いで向かう。既に、屋代発の初電は入線している。今日は、屋代線西側の屋代駅から松代駅間を訪問し、その後は、昨日見学出来なかった松代城等を見たいと思う。この屋代駅をじっくり見たいので、隣駅である東屋代駅を先に見学し、もう一度、屋代駅に戻る事にしよう。

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【停車駅】☆→木造駅舎駅・木造待合室駅。
屋代☆(起点)0647======0649東屋代☆
上り404列車・須坂行き(←3522+3532・3500系O2編成2両編成)
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屋代駅5番線の電車に乗り込むと、直ぐに発車する。早朝の屋代駅発一番電車の乗客は、流石に少なく、2両編成で数人である。しなの鉄道との並走区間の一番東側の線路を、速いスピードで走る。しなの鉄道と別れて右カーブし、高架橋下を潜ると、所要時間2分で東屋代駅に到着。下車は自分だけで、乗車する人はいない。

東屋代駅は、北東・南西に配された単式ホーム1面1線と、小さな木造駅舎がある無人駅になっている。河東鉄道河東線開通時の大正11年(1922年)6月開業の古い駅で、屋代駅から1駅目、1.3km地点、所要時間約2分。須坂駅から11駅目、23.1km地点、所要時間約35分、所在地は長野県千曲市屋代字郷津(ごうず)、標高359mになる。屋代方を見ると、並行していたしなの鉄道と別れ、カーブを曲がると、直ぐに駅と言う感じになっている。なお、向こうの大きな高架橋は、長野新幹線である。


(東屋代駅ホーム全景と屋代方。)

北の松代方は、直線が続いている。屋代市街地なので、線路際の住宅が多く、中学校が隣接する。ホーム端には、客車ホームの盛土部分が、車両1両分残っている。その為、現在の有効なホーム長は、車両2両分の約40mである。また、銀色の大型器具箱もあり、若穂駅で見た同じメーカーの京三製作所・昭和42年(1967年)製であった。


(松代方と使われていない盛土ホーム部分。)

(ホームの大型器具箱。)

この駅には、屋代線で最も小さな木造駅舎が現存し、軒の高さが民家並みに低い為、ホーム側の旅客上屋も大変低い。珍しい民家風の駅舎になっているので、昔、駅長とその家族が住み込みながら、勤務していたのであろう。


(ホーム側からの民家風駅舎。)

ホーム側の駅事務室出入口横のL型木造据付ベンチや、旅客上屋の支柱の斜め梁の部分が簡素な装飾付きの一枚板であるのも、この駅だけの特徴になっている。なお、向こうのトタンの衝立がある場所は、トイレになる。


(ホーム側の駅舎旅客上屋下。)

積雪を支える為か、屋根裏の梁構造は意外と丈夫そうである。細めの支柱とホーロー製標識も、華奢な感じがする。


(旅客上屋下の梁。)

(柱のホーロー製看板。)

もちろん、木造の改札口と小さな出札口も、残っている。待合室は縦長の四畳程度で大変狭いが、駅出入口側に木製両引き戸と小さな木造ベンチがある。


(改札口。)

斜めに傾いた改札口(ラッチ)、出入り口側が切り欠きになっているベンチ、ガラスの桟(さん)が青く塗られた出札口が印象的である。なお、出札口の隣の鉄道手小荷物(チッキ)窓口は、ベニア板で閉鎖されている。


(待合室ベンチ。)

(出札口跡。)

駅前に出てみよう。駅舎壁を木目トタンで補修してあるので、一見すると昭和の平屋民家に見える。駅名標や照明が無いと、夜は判らないかもしれない。


(駅前からの駅舎外観。)

駅舎本屋の外側の庇部分に待合室の部分があるのは、この駅だけの構造になっている。このミニマムな感じが、とても良く、中大型駅舎には無い魅力を感じる。


(駅前からの待合室。)

(錆びた駅名標。)

駅からは、30m程の道路が伸び、国道403号線「谷街道」に接続している。郵便局が近くにあるが、商店は無く、国道沿いの住宅地の一角に静かに佇んでいる。


(国道から。※同日正午頃撮影。)

大分、陽が上がってきて、オレンジ色に照らしはじめる。今度の下り電車の7時12分発に乗車して、屋代駅に戻ろう。

(つづく)


グーグルマップの線路部分は、廃線の為に削除されています。駅の所在地は正しいので、参考程度にして下さい。

2019年9月25日 ブログから転載・文章修正・校正。

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