わ鐵線紀行(2)相老へ

かつての桐生駅は地上駅であったが、国鉄末期の昭和60年(1985年)に、二面四線のコンクリート高架駅に建て替えられ、JR両毛線(りょうもう-)と接続している。ホームの一番北側の1番線が、わたらせ渓谷鐵道専用ホームになっており、両毛線上り小山方面2番線ホームに隣接している。

ホームの西端から、高崎方を眺めると、高架線がそのまま続いている。また、この桐生は、古い町並みが残る歴史ある大きな町になっている。


(高崎方。)

折り返し待ち中には、両毛線の上下列車が発着する。国鉄形電車が現役であるのも、鉄道ファンとして嬉しい。


(湘南色の国鉄115系とJR東日本107系が、列車交換となる。)

(高崎行きの115系も発車する。)

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【停車駅】〓→主な鉄橋
桐生0639==〓===下新田======0644相老
下り711D列車・間藤行き(わ89-315「わたらせIII号」単行)
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時刻は6時39分。両毛線下り小山行きのJR東日本107系6両編成の接続後、下り711D列車・間藤行きが発車する。4人の乗客を乗せ、振動と共にエンジンが大きく唸ると、わたらせ渓谷鐵道の旅の始まりになる。


(車内の様子。)

1番線ホームからポイントを渡り、両毛線の線路に入る。次の駅までは、JR線の線路を借りている乗り入れ区間になっている。

なお、複線区間になっているが、実は、本線の複線区間ではない。南側の線路は、桐生駅西方にある車両センターの連絡用引込線になってる為、両毛線を走る営業列車は、上り下り共に北側の線路を走る。


(桐生駅を発車。※最後尾から、桐生方を撮影。)

高架上から山際の切り通し部に延びる線路は、道床の状態が大変良く、気動車と言えども、かなりのスピードで快走する。7パーミル(‰)程度の緩い上り勾配の左カーブを曲がると、そのまま、大きな赤トラス橋の渡良瀬川橋梁を渡る。国鉄末期の昭和53年(1978年)頃に、架け替えられたらしく、旧橋の橋脚が隣に残っていると言う。

この渡良瀬川は、桐生市内を流れる利根川水系の大河川になっている。わたらせ渓谷鐵道も、この渡良瀬川の川谷に沿って北上する。


(JR両毛線渡良瀬川橋梁。※上り列車桐生行き最後尾から、間藤方を撮影。)

(ローカルの亜幹線であるが、幹線級の大型複線トラス鉄橋になっている。)

トラス橋の上流側には、地元民営鉄道の上毛電気鉄道渡良瀬川橋梁(長さ157.3m)も見え、平成19年(2007年)には、国の登録有形文化財に指定されている。昭和3年(1928年)開業当時の60フィート8連デッキガーター橋(※2)は、昭和初期の鉄橋としては、大変大きなものであったと言う。


(渡良瀬川上流方と上毛電気鉄道渡良瀬川橋梁。)

桐生駅から1.9km・3分程走ると、両毛線から渡りポイントを通過し、北側の分岐線に入る。直ぐに、最初の停車駅である下新田駅(しもしんでん-)に停車。この下新田駅は、わたらせ渓谷鐵道開業後の平成4年(1992年)に設置された新駅になっており、小さな単式ホームと簡易な鉄骨製旅客上屋のみの終日無人駅である。


(両毛線との分岐地点。※上り桐生行き最後尾から、間藤方を望む。)

ここが両毛線との分岐地点であり、わたらせ渓谷鐵道の0kmポストは、起点の桐生駅ではなく、下新田駅に設置されている。桐生から下新田信号所まで、足尾鐡道時代から、国鉄足尾線の線路を借りていた名残になっている。


(下新田駅の0kmポスト。)

駅の向かい側には、JR両毛線の下新田信号所があり、信号所内は複線になっている。また、その南側に多数の電留線や洗浄線が併設され、乗務員の訓練センターも置かれている。電留線を見ると、国鉄115系電車湘南色やJR東日本209系電車が留置されているのが見える。

この下新田信号所は、明治42年(1909年)の足尾鐡道開業時に、旅客列車や貨物列車の分岐の為に設置された古い信号所である。桐生駅も列車交換が可能であるが、現在も1日数回、両毛線の列車交換に使われている。


(JR下新田信号所と電留線。)

下新田駅を直ぐに発車すると、大きく右カーブをし、両毛線と別れる。ここからは、道床が薄く、乗り心地の悪いローカル線らしい赤茶けた線路になり、終点の間藤までの長い登り坂が始まる。


(下新田駅を発車。※追加取材時の午前中、最後尾から桐生方を撮影。)

(両毛線と別れる。※追加取材時の午前中、最後尾から桐生方を撮影。)

暫く、長く緩い坂を登り、進行方向の左手高台から、東武桐生線の単線の線路が合流すると、そろそろ、相老駅(あいおい-)に到着する。


(東武線の線路が寄り添ってくる。※追加取材時の午前中、最後尾から桐生方を撮影。)

(つづく)


2017年8月9日 ブログから保存・文章修正・校正
2017年8月9日 文章修正・音声自動読み上げ校正

運転の妨げになる為、最後尾から後方風景を撮影。
進行方向の間藤方の写真は、上り桐生行き列車の最後尾から撮影。

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