樽見線紀行(6)終点樽見へ

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【停車駅】〓数字;第◯根尾川橋梁、】【;トンネル
日当=】【=〓9=】【=高尾=】【=〓支流=】【==水鳥=〓10】【=1015樽見
下り13列車・普通樽見行き(ハイモ295-516・単行)
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日当駅(ひなた-)を1分もしないうちに発車し、北側にある長い日当トンネルを抜けると、周りの車窓はより一層、山間部の雰囲気が強くなってくる。この付近は、駅周辺以外は開けた場所が少なく、杉の美林が広がる典型的な日本の山間風景になっている。なお、根尾川の蛇行は収まって、南北に細長く伸びた川谷をほぼ真っ直ぐに北上する。最も狭い谷幅は、約150mしかない所もある。

日当トンネルを抜けて、次の右カーブを過ぎると、樽見方に接続する小さな側線と小屋がある。この付近は、豪雪地帯でもあるので、冬期の除雪車両の退避用であろう。


(日当駅から高尾駅間。日当トンネル先の右カーブ手前。)


(国土地理院国土電子Web・日当から高尾間。)

次の高尾駅までは、駅間距離2.2㎞で、標高差30mを上がる急勾配になっており、エンジンもトルクを絞り出す様に唸っている。右カーブを抜けた先の第九根尾川鉄橋と長い高尾トンネルを抜けると、トンネル先の木立の中にある高尾駅が見えて来る。


(第九根尾川橋梁と高尾トンネル。この付近が、金山渓谷の最上流部になる。)

高尾駅でひとり下車し、ひとり乗車する。右手の林の向こうに、集落があるらしい。駅や集落がある西岸に旧道が通っており、国道157号線バイパスは川の向こうの東岸にある。


(高尾駅。白い小さな小花が、沢山咲いている。)

単式ホームの高尾駅を発車。江浪トンネル、支流の鉄橋、短い水鳥トンネルと連続で抜けて、左手にピラミッド状の大きな建物が突然見えてくると、最後の途中駅の水鳥駅(みどり-)に停車する。この付近は、南北に細長く開けていて、水田が広がり、盛り土の上に駅がある。遠くの川側に、真新しい住宅が数軒建っているのが、深い山中であるのに違和感を感じる。


(国土地理院国土電子Web・高尾から水鳥間。)


(水鳥駅付近。川寄りに新興住宅地があり、驚く。)

(水鳥駅付近の田圃。)

この水鳥は、明治24年(1891年)10月に発生した濃尾地震(マグニチュード8.0)の震源地で、その際に出来た最大約6mの高さの断層があり、観察館も開館している。列車から見えたピラミッド状の奇妙な建物は、この地震断層観察館・体験館である。また、この根尾谷断層は、田畑や道路を横切っており、地上で観察出来る活断層は世界的に珍しい。国の特別天然記念物にもなっている。

なお、水鳥駅手前に大きなS字カーブがあるが、断層を避ける様に文化庁からの要請があった名残である。直線の多い新線区間としては、確かに、不自然なカーブになっている。


(根尾谷断層。ウィキペディア公開ファイルより、撮影者の共有許諾画像。撮影者;Tomomarusan)


(国土地理院国土電子Web・水鳥から樽見間。)

最後の途中駅の水鳥駅を発車する。コンクリート橋の第十根尾川橋梁を渡ると、左手の奥の方に、福井県との県境でもある標高1,617mの能郷白山(のうごうはくさん)が見えてくる。

橋を真っ直ぐに渡り切ると、そのまま、最後の坂所トンネルに入る。緩やかに左にカーブしながら、長いトンネル抜け、左手に町並みと樽見駅が見えて来る。


(第十根尾川橋梁を渡る。左手上流方の赤い橋は、道路橋の開運橋になる。)

(根尾川下流方。ダムが支流にひとつしか無いので、上流でも水量は多い。)

スプリングポイントを渡り、山側の一番線に入線し、終点の樽見駅に到着。なお、ポイント横の大きな逆J字の筒の装置は、冬期のポイント凍結を防止するヒーターらしい。火気厳禁の注意表示と貯蔵タンクがあるので、電気ではなく、石油が熱源となっている様である。


(終点の樽見駅。)

(つづく)


2017年7月28日 FC2ブログから保存・文章修正・校正
2017年7月28日 音声自動読み上げ校正

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